大人が解かない子どもからの宿題 第6問:親と暮らすのが怖い子どもからの宿題 平成の時代から解決しない様々な社会課題。 大人は日々子どもに宿題をしなさいと言いがちですが、渦中の子どもから大人に出された“社会課題の解決”という宿題、あなたはどう答えますか? 取り組みますか? “6問 近所の人のつうほうで、ぼくはほごされました。 ここでは、どなられたりなぐられたりせず、安心してねられます。 なのに、家に帰されることになりました。 じごくのような家に、帰らない方法はありますか(小4)” 【問題の解説】 増え続ける虐待 児童相談所が対応した児童虐待相談件数は193,780件(令和元年度、過去最多)。虐待により死亡した子どもは54人、週に1人以上が虐待により命を落としています。 虐待の相談件数が増加していることに加え、児童相談所は対応業務の範囲が拡大・複雑化しており、パンク寸前の状態です。 保護された子どもが生活できる場所が足りない 保護された子どもは、様子を見て問題なさそうと判断されれば、親元に帰されることも珍しくありません。しかし、児童養護施設や里親家庭など受け入れ先が見つからないという消極的な理由から、家に帰されることもあります。 海外に比べて日本は里親が少ない この問題を解決するため、政府は里親家庭を増やす政策を取っています。諸外国では社会的養護の必要な子どもの多くが里親のもとで育っています(オーストラリア 9割以上、アメリカ 7割以上など)。しかし日本では、2割程度です。 日本で里親による養護が少ないのは、「里親制度」の認知不足、里親家庭のサポート体制の不足など、様々な課題があるといわれています。 現在進行形で、この宿題を解こうとしている大人がいます! この宿題に取り組んでいる大人の一人に、NPO法人日本こども支援協会代表理事の岩朝 しのぶさんがいます。 自身も里親である岩朝さんは、里親家庭を増やすためにどんなことをしているのでしょう? 活動するにあたってどんな壁にぶつかっているのでしょう? 自分にもできることがあるーそんな風に思えるヒントをお話しいただきます。 積み残されている宿題を、みんなの力で終わらせる。 子どもからの宿題を解かない大人たちは確かに多いけれど、だからといってあきらめたくない。この夏、あきらめない子どもと、あきらめない大人が集います。 大人が解かない宿題を出す子どもたちと、 解く方法を考える大人が集う! コエール 2021 日時:2021年7月3日(土)13:30開演 場所:オンライン配信 人知れず苦しんでいる子どもたちに光をあて、その問題を解決するために、すでに行動を起こしている人、行動を起こし始めた人と一緒に考え、アクションを起こすイベントです。 申し込みはこちら 2021年6月27日/作成者: kosuk https://coyell.b4s.jp/wp-content/uploads/2019/04/logo-1-300x167.png 0 0 kosuk https://coyell.b4s.jp/wp-content/uploads/2019/04/logo-1-300x167.png kosuk2021-06-27 16:48:102021-10-21 14:51:59第6問:親と暮らすのが怖い子どもからの宿題
大人が解かない子どもからの宿題 第5問:いじめを隠蔽された子どもからの宿題/井田裕之さんからの解答例 文部科学省の取り組みも奏功せず、聞くに堪えないようないじめ、またそれを原因とする取り返しのつかない事態は増加しています。 大人は日々子どもに宿題をしなさいと言いがちですが、渦中の子どもから大人に出された宿題、あなたはどう答えますか? 取り組みますか? “第5問 学校のいじめアンケートにもいじめがあると書いたのに、学校からもらったプリントには 「この学校にいじめはありません」と書かれていました。 先生に言っても聞いてもらえないなら、どうすべきでしょうか。(中2)” 井田裕之さんという大人は、こんなふうに解きました。 【解説】 2015 年に井田裕之さんは、いじめられている人、いじめを目撃した人の情報を、教育委員会に完全匿名で通報できるウェブサイト「うきわネットワーク」を開設、運営しはじめました。 きっかけは、いじめで自殺した中学生のニュース。自殺ニュースの後に続くのは、決まって教師や教育委員会をはじめとした大人たちの言い訳。 周りの大人たちが、本気でいじめの解決に尽力していれば、亡くなった被害者はもちろん、加害者も救うことができたのではないか。…じゃあ、自分はどうする? 居てもたってもいられなくなった井田さんはこの問題に本気で取り組みたいと考え、積み立てていた貯金を全部はたいて、いじめの存在を可視化できるウェブサイトを立ち上げました。 なお、かつてはいじめの存在を認知している学校は全体の半数ほどでしたが、最近の調査では8割を上回り、学校が「いじめを認知することの重要性」は少しずつ浸透しつつあります。とはいえ命にかかわる重大な事態は増加しているため、大人たちはさらに早期認知・徹底した解決に向けて考えていく必要があります。 【井田さんの取り組みのポイント】 ・24時間スマホからいつでも投稿できる ・状況はサイトで公開されるほか、教育委員会等に連携されるため、ごまかせない ・フツーの会社員にもかかわらず挑戦した 積み残されている宿題を、みんなの力で終わらせる。 子どもからの宿題を解かない大人たちは確かに多いけれど、だからといってあきらめたくない。この夏、あきらめない子どもと、あきらめない大人が集います。 大人が解かない宿題を出す子どもたちと、 解く方法を考える大人が集う! コエール 2021 日時:2021年7月3日(土)13:30開演 場所:オンライン配信 人知れず苦しんでいる子どもたちに光をあて、その問題を解決するために、すでに行動を起こしている人、行動を起こし始めた人と一緒に考え、アクションを起こすイベントです。 申し込みはこちら 2021年6月22日/作成者: kosuk https://coyell.b4s.jp/wp-content/uploads/2019/04/logo-1-300x167.png 0 0 kosuk https://coyell.b4s.jp/wp-content/uploads/2019/04/logo-1-300x167.png kosuk2021-06-22 19:37:042021-10-21 14:52:24第5問:いじめを隠蔽された子どもからの宿題/井田裕之さんからの解答例
大人が解かない子どもからの宿題 第4問:孤立している若年妊婦からの宿題 平成の時代から解決しない様々な社会課題。 大人は日々子どもに宿題をしなさいと言いがちですが、渦中の子どもから大人に出された宿題、あなたはどう答えますか? 取り組みますか? “第4問 下記の状態で、私の精神的・肉体的・経済的なダメージを最小限にする方法を求めよ。 1.両親ともに厳しく、叩かれることもある。 2.生理は半年なく、お腹が少し膨れてきた。 3.心の支えだった相手は、音信不通になった。 4.親にバレたら殺されかねないので、病院には行けない。(中3)” 【問題の解説】 虐待死で一番多いのは、0歳0カ月0日 児童虐待により死に至るケースの約半数を占めるのが「0歳の赤ちゃん」であり、そのうち、最も多いのが生まれてから24時間以内になくなる生後0日の赤ちゃんです。 子どもを殺めてしまった母親のみが責められがちですが、その背景には妊娠したことを誰にも相談できないまま、孤独で危険な出産をせざるをえなかった状況があります。 性教育も避妊の選択肢も少ない 日本では、中学校までの授業では性交・避妊・中絶について原則として取り上げられないなど、性教育が圧倒的に足りていません。 「子どもが欲しくないなら避妊すればいいのに」と言う人もいますが、諸外国と比べて、日本では女性による主体的な避妊の選択肢が少ないと言われています。また、緊急避妊薬も高額なうえに医師の処方が必要で、中高生など自由になるお金が少ない学生にとっては特に利用しづらい状況です。 妊娠を自己責任にしている社会 一方、思いがけない妊娠がわかったとしても、妊娠判定にかかる初回受診料も自己負担。経済的な負担も大きいにも関わらず、相手の男性や、家族からもサポートを受けられない女性が大勢います。そのような厳しい環境に置かれている女性は、ひとりで妊娠をどうしていくのかの判断をしていかなければいけません。 本来であれば、社会全体で支えていくはずの「妊娠」。それが「自己責任」とされているゆえに、妊婦が孤立をしてしまい、周囲へのSOSや相談が難しくなっている現状があるのです。 現在進行形で、この宿題を解こうとしている大人がいます! この宿題に取り組んでいる大人の一人に、NPO法人ピッコラーレ代表理事の中島 かおりさんがいます。 中島さんは、孤立した妊婦さんを支えるために、どんなことをしているのでしょう? 活動するにあたってどんな壁にぶつかっているのでしょう? 自分にもできることがあるーそんな風に思えるヒントをお話しいただきます。 積み残されている宿題を、みんなの力で終わらせる。 子どもからの宿題を解かない大人たちは確かに多いけれど、だからといってあきらめたくない。この夏、あきらめない子どもと、あきらめない大人が集います。 大人が解かない宿題を出す子どもたちと、 解く方法を考える大人が集う! コエール 2021 日時:2021年7月3日(土)13:30開演 場所:オンライン配信 人知れず苦しんでいる子どもたちに光をあて、その問題を解決するために、すでに行動を起こしている人、行動を起こし始めた人と一緒に考え、アクションを起こすイベントです。 申し込みはこちら 2021年6月16日/作成者: kosuk https://coyell.b4s.jp/wp-content/uploads/2019/04/logo-1-300x167.png 0 0 kosuk https://coyell.b4s.jp/wp-content/uploads/2019/04/logo-1-300x167.png kosuk2021-06-16 19:32:352021-10-21 14:52:44第4問:孤立している若年妊婦からの宿題
大人が解かない子どもからの宿題 第3問:携帯電話の契約を断られた子どもからの宿題(ケータイ編) /黒田邦夫さんからの解答例 銀行口座、契約など、未成年が社会と繋がろうとする際には通常は保護者がサイン・捺印しています。では、保護者に頼れない事情がある子どもたちは、どうすればよいのでしょうか。 大人は日々子どもに宿題をしなさいと言いがちですが、渦中の子どもから大人に出された宿題、あなたは解きますか、解けますか。 “第2問 以下の状況で、私がクラスで疎外されない合法的な方法を答えよ。 ①私以外のクラスメイトは全員自分の携帯電話で連絡し合っている ②事情があり親とは一緒に暮らしておらず、連絡も取れない。 なお、私はアルバイトをしており、携帯電話料金を支払うことはできる。(高2)” 黒田邦夫さんという大人は、こんなふうに解きました。 【解説】 かつて、児童養護施設で生活する子どもたちは、保証人が“親”ではないことを理由に携帯電話の契約を断られていました。親と一切連絡を取れない子どもは、施設長が保護者を代行せざるを得ないにもかかわらず、複数の携帯電話会社は「保護者」を実親のみに限定していたのです。 2010年、児童養護施設の高校生が契約を断られると、施設長だった黒田さんが立ち上がります。携帯電話会社の担当者に事情を説明、要望書も提出しましたが、認められませんでした。そこで、新聞社等のマスメディアにこの不条理を訴えると、朝日新聞が記事として取り上げてくれました。すると、ワイドショーで取り上げられたり、インターネットで広く拡散されたり、見ず知らずの方が携帯電話会社に抗議してくれたり、議員が民法改正に動いてくれたりと、様々な応援が広がったのです。この動きを受けて、携帯電話会社はルールを変更。児童養護施設で生活する子どもたちでも、施設長を保護者の代理とすることで携帯電話の契約ができるようになりました。 【黒田さんの取り組みのポイント】 ・子どもに不条理を我慢させなかった ・携帯電話会社がダメでもあきらめず、マスメディアに訴えた。 ・多くの人が現状を理解・共感しやすい伝え方をした 積み残されている宿題を、みんなの力で終わらせる。 子どもからの宿題を解かない大人たちは確かに多いけれど、だからといってあきらめたくない。この夏、あきらめない子どもと、あきらめない大人が集います。 大人が解かない宿題を出す子どもたちと、 解く方法を考える大人が集う! コエール 2021 日時:2021年7月3日(土)13:30開演 場所:オンライン配信 人知れず苦しんでいる子どもたちに光をあて、その問題を解決するために、すでに行動を起こしている人、行動を起こし始めた人と一緒に考え、アクションを起こすイベントです。 申し込みはこちら 2021年6月16日/作成者: kosuk https://coyell.b4s.jp/wp-content/uploads/2019/04/logo-1-300x167.png 0 0 kosuk https://coyell.b4s.jp/wp-content/uploads/2019/04/logo-1-300x167.png kosuk2021-06-16 10:00:542021-10-21 14:53:03第3問:携帯電話の契約を断られた子どもからの宿題(ケータイ編) /黒田邦夫さんからの解答例
大人が解かない子どもからの宿題 第2問:しつけという名の暴力をうける子どもからの宿題 平成の時代から解決しない様々な社会課題。 大人は日々子どもに宿題をしなさいと言いがちですが、渦中の子どもから大人に出された宿題、あなたはどう答えますか? 取り組みますか? “第2問 ぼくはわるいこです。 パパやママに、いつもおこられます。 たたかれたり、けられたりしないようになりたいです。 いいこになるほうほうをおしえてください。(5さい)” 【問題の解説】 虐待の多くは実親から。それでも親を慕う子どもも 増加し続ける虐待、その多くが実親によるものです。しつけの名の下で暴力を受けると、叩かれるのは自分が悪いからだと、子どもは自分を責めてしまうことがあります。やがて暴力はエスカレートし、最悪の場合は虐待死につながりかねず、そうでなくても子どもの体や心に深い傷を残してしまいます。 子育てが難しい社会に こう聞くと「けしからん親だ」などと思われがちですが、虐待は親だけの問題ではありません。 例えば、人間関係が希薄化し、地域や親せきの協力もなく孤独な子育てをしていたり、相談先にアクセスできなかったり、相談する気力さえなかったり、 不安定な雇用が増え、経済的にも精神的にも余裕がなくなっていたりするなど、虐待増加の背景には社会的な悪条件に追い込まれた人々が増えているとも言えるのです。 「体罰もしつけには必要」と4割が考える社会 さらに、日本の大人の5人に2人は体罰を容認しています。(セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの2021年調査より)「自分も叩かれて立派に育った」「愛の鞭」と肯定的に考える人もまだまだ多いのです。 この宿題に取り組んでいる大人の一人に、NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事などを務める高祖常子さんがいます。 高祖さんは、体罰・虐待をなくすために、どんなことをしているのでしょう? 活動するにあたってどんな壁にぶつかっているのでしょう? 自分にもできることがあるーそんな風に思えるヒントをお話しいただきます。 積み残されている宿題を、みんなの力で終わらせる。 子どもからの宿題を解かない大人たちは確かに多いけれど、だからといってあきらめたくない。この夏、あきらめない子どもと、あきらめない大人が集います。 大人が解かない宿題を出す子どもたちと、 解く方法を考える大人が集う! コエール 2021 日時:2021年7月3日(土)13:30開演 場所:オンライン配信 人知れず苦しんでいる子どもたちに光をあて、その問題を解決するために、すでに行動を起こしている人、行動を起こし始めた人と一緒に考え、アクションを起こすイベントです。 申し込みはこちら 2021年6月10日/作成者: kosuk https://coyell.b4s.jp/wp-content/uploads/2019/04/logo-1-300x167.png 0 0 kosuk https://coyell.b4s.jp/wp-content/uploads/2019/04/logo-1-300x167.png kosuk2021-06-10 07:16:222021-10-21 14:53:26第2問:しつけという名の暴力をうける子どもからの宿題
大人が解かない子どもからの宿題 第1問:おなかをすかせた子どもからの宿題/近藤博子さんの解答例 平成の時代から解決しないままになっている「子どもの貧困」の宿題。日本の子どもの貧困率は13.5%に上り、OECD平均12.8%を上回っています。 大人は日々子どもに宿題をしなさいと言いがちですが、渦中の子どもから大人に出された宿題、あなたはどう答えますか? 取り組みますか? “第1問 ぼくのおかあさんは病気でごはんがつくれません、 きゅうしょくいがいでは バナナ1本しか食べない日もあります。 おなかぺこぺこです。どうしたらいいですか。(小3)” 適切な相談先を知らない、目の前の子どもの空腹をまずは何とかすることも大切ですし、空腹が常態化しつつある子どもの存在を迅速にキャッチすることや、食べられない状況を根本解決するしくみ作りも大切です。より多くの大人がいくつもの答えを出していく必要がある宿題です。 まだ日本では「子どもの貧困」がクローズアップされておらず、「子ども食堂」という言葉もなかったころのこと。近藤博子さんという大人は、こんな答えを出しました。 【解説】 地域の小学校の副校長先生から「給食以外はバナナ1本で過ごしている子どもがいる」と聞いた近藤さんは、自分にできることはないかと考えました。2012年、自身が経営する八百屋の一角を開放して、子どもはワンコインでご飯が食べられる「こども食堂」を作りました。 近藤さんは「困っている子どもに自分ができることをしているだけ。ご近所同士が気遣いあったり、助け合ったりするのはお互いさまだから」と笑います。その後、近藤さんが作った「こども食堂」という言葉が全国に広がり、今では4960箇所に。地域の子どもたちが、地域の大人たちに支えられる土壌が広がっています。 また、2014年1月には、「子どもの貧困対策の推進に関する法律」が施行され、国や行政でも取り組みが進められるようになりました。 【近藤さんの取り組みのポイント】 ・ワンコイン(100円でも1円でも!)でご飯が食べられる ・貧困家庭の子どもだけじゃなく、誰でも来られる居場所をつくった ・ボランティアのネットワークが、地域のいろんなお困りごと解決につながっている 積み残されている宿題を、みんなの力で終わらせる。 子どもからの宿題を解かない大人たちは確かに多いけれど、だからといってあきらめたくない。この夏、あきらめない子どもと、あきらめない大人が集います。 大人が解かない宿題を出す子どもたちと、 解く方法を考える大人が集う! コエール 2021 日時:2021年7月3日(土)13:30開演 場所:オンライン配信 人知れず苦しんでいる子どもたちに光をあて、その問題を解決するために、すでに行動を起こしている人、行動を起こし始めた人と一緒に考え、アクションを起こすイベントです。 申し込みはこちら 2021年6月3日/作成者: kosuk https://coyell.b4s.jp/wp-content/uploads/2019/04/logo-1-300x167.png 0 0 kosuk https://coyell.b4s.jp/wp-content/uploads/2019/04/logo-1-300x167.png kosuk2021-06-03 19:08:492021-10-21 14:54:14第1問:おなかをすかせた子どもからの宿題/近藤博子さんの解答例
第6問:親と暮らすのが怖い子どもからの宿題
平成の時代から解決しない様々な社会課題。
大人は日々子どもに宿題をしなさいと言いがちですが、渦中の子どもから大人に出された“社会課題の解決”という宿題、あなたはどう答えますか? 取り組みますか?
“6問
近所の人のつうほうで、ぼくはほごされました。
ここでは、どなられたりなぐられたりせず、安心してねられます。
なのに、家に帰されることになりました。
じごくのような家に、帰らない方法はありますか(小4)”
【問題の解説】
増え続ける虐待
児童相談所が対応した児童虐待相談件数は193,780件(令和元年度、過去最多)。虐待により死亡した子どもは54人、週に1人以上が虐待により命を落としています。
虐待の相談件数が増加していることに加え、児童相談所は対応業務の範囲が拡大・複雑化しており、パンク寸前の状態です。
保護された子どもが生活できる場所が足りない
保護された子どもは、様子を見て問題なさそうと判断されれば、親元に帰されることも珍しくありません。しかし、児童養護施設や里親家庭など受け入れ先が見つからないという消極的な理由から、家に帰されることもあります。
海外に比べて日本は里親が少ない
この問題を解決するため、政府は里親家庭を増やす政策を取っています。諸外国では社会的養護の必要な子どもの多くが里親のもとで育っています(オーストラリア 9割以上、アメリカ 7割以上など)。しかし日本では、2割程度です。
日本で里親による養護が少ないのは、「里親制度」の認知不足、里親家庭のサポート体制の不足など、様々な課題があるといわれています。
この宿題に取り組んでいる大人の一人に、NPO法人日本こども支援協会代表理事の岩朝 しのぶさんがいます。
自身も里親である岩朝さんは、里親家庭を増やすためにどんなことをしているのでしょう? 活動するにあたってどんな壁にぶつかっているのでしょう?
自分にもできることがあるーそんな風に思えるヒントをお話しいただきます。
積み残されている宿題を、みんなの力で終わらせる。
子どもからの宿題を解かない大人たちは確かに多いけれど、だからといってあきらめたくない。この夏、あきらめない子どもと、あきらめない大人が集います。
大人が解かない宿題を出す子どもたちと、
解く方法を考える大人が集う!
コエール 2021
日時:2021年7月3日(土)13:30開演
場所:オンライン配信
人知れず苦しんでいる子どもたちに光をあて、その問題を解決するために、すでに行動を起こしている人、行動を起こし始めた人と一緒に考え、アクションを起こすイベントです。
第5問:いじめを隠蔽された子どもからの宿題/井田裕之さんからの解答例
文部科学省の取り組みも奏功せず、聞くに堪えないようないじめ、またそれを原因とする取り返しのつかない事態は増加しています。
大人は日々子どもに宿題をしなさいと言いがちですが、渦中の子どもから大人に出された宿題、あなたはどう答えますか? 取り組みますか?
“第5問
学校のいじめアンケートにもいじめがあると書いたのに、学校からもらったプリントには
「この学校にいじめはありません」と書かれていました。
先生に言っても聞いてもらえないなら、どうすべきでしょうか。(中2)”
井田裕之さんという大人は、こんなふうに解きました。
【解説】
きっかけは、いじめで自殺した中学生のニュース。自殺ニュースの後に続くのは、決まって教師や教育委員会をはじめとした大人たちの言い訳。
周りの大人たちが、本気でいじめの解決に尽力していれば、亡くなった被害者はもちろん、加害者も救うことができたのではないか。…じゃあ、自分はどうする?
居てもたってもいられなくなった井田さんはこの問題に本気で取り組みたいと考え、積み立てていた貯金を全部はたいて、いじめの存在を可視化できるウェブサイトを立ち上げました。
なお、かつてはいじめの存在を認知している学校は全体の半数ほどでしたが、最近の調査では8割を上回り、学校が「いじめを認知することの重要性」は少しずつ浸透しつつあります。とはいえ命にかかわる重大な事態は増加しているため、大人たちはさらに早期認知・徹底した解決に向けて考えていく必要があります。
【井田さんの取り組みのポイント】
・24時間スマホからいつでも投稿できる
・状況はサイトで公開されるほか、教育委員会等に連携されるため、ごまかせない
・フツーの会社員にもかかわらず挑戦した
積み残されている宿題を、みんなの力で終わらせる。
子どもからの宿題を解かない大人たちは確かに多いけれど、だからといってあきらめたくない。この夏、あきらめない子どもと、あきらめない大人が集います。
大人が解かない宿題を出す子どもたちと、
解く方法を考える大人が集う!
コエール 2021
日時:2021年7月3日(土)13:30開演
場所:オンライン配信
人知れず苦しんでいる子どもたちに光をあて、その問題を解決するために、すでに行動を起こしている人、行動を起こし始めた人と一緒に考え、アクションを起こすイベントです。
第4問:孤立している若年妊婦からの宿題
平成の時代から解決しない様々な社会課題。
大人は日々子どもに宿題をしなさいと言いがちですが、渦中の子どもから大人に出された宿題、あなたはどう答えますか? 取り組みますか?
“第4問
下記の状態で、私の精神的・肉体的・経済的なダメージを最小限にする方法を求めよ。
1.両親ともに厳しく、叩かれることもある。
2.生理は半年なく、お腹が少し膨れてきた。
3.心の支えだった相手は、音信不通になった。
4.親にバレたら殺されかねないので、病院には行けない。(中3)”
【問題の解説】
虐待死で一番多いのは、0歳0カ月0日
児童虐待により死に至るケースの約半数を占めるのが「0歳の赤ちゃん」であり、そのうち、最も多いのが生まれてから24時間以内になくなる生後0日の赤ちゃんです。
子どもを殺めてしまった母親のみが責められがちですが、その背景には妊娠したことを誰にも相談できないまま、孤独で危険な出産をせざるをえなかった状況があります。
性教育も避妊の選択肢も少ない
日本では、中学校までの授業では性交・避妊・中絶について原則として取り上げられないなど、性教育が圧倒的に足りていません。
「子どもが欲しくないなら避妊すればいいのに」と言う人もいますが、諸外国と比べて、日本では女性による主体的な避妊の選択肢が少ないと言われています。また、緊急避妊薬も高額なうえに医師の処方が必要で、中高生など自由になるお金が少ない学生にとっては特に利用しづらい状況です。
妊娠を自己責任にしている社会
一方、思いがけない妊娠がわかったとしても、妊娠判定にかかる初回受診料も自己負担。経済的な負担も大きいにも関わらず、相手の男性や、家族からもサポートを受けられない女性が大勢います。そのような厳しい環境に置かれている女性は、ひとりで妊娠をどうしていくのかの判断をしていかなければいけません。
本来であれば、社会全体で支えていくはずの「妊娠」。それが「自己責任」とされているゆえに、妊婦が孤立をしてしまい、周囲へのSOSや相談が難しくなっている現状があるのです。
この宿題に取り組んでいる大人の一人に、NPO法人ピッコラーレ代表理事の中島 かおりさんがいます。
中島さんは、孤立した妊婦さんを支えるために、どんなことをしているのでしょう? 活動するにあたってどんな壁にぶつかっているのでしょう?
自分にもできることがあるーそんな風に思えるヒントをお話しいただきます。
積み残されている宿題を、みんなの力で終わらせる。
子どもからの宿題を解かない大人たちは確かに多いけれど、だからといってあきらめたくない。この夏、あきらめない子どもと、あきらめない大人が集います。
大人が解かない宿題を出す子どもたちと、
解く方法を考える大人が集う!
コエール 2021
日時:2021年7月3日(土)13:30開演
場所:オンライン配信
人知れず苦しんでいる子どもたちに光をあて、その問題を解決するために、すでに行動を起こしている人、行動を起こし始めた人と一緒に考え、アクションを起こすイベントです。
第3問:携帯電話の契約を断られた子どもからの宿題(ケータイ編)
/黒田邦夫さんからの解答例
銀行口座、契約など、未成年が社会と繋がろうとする際には通常は保護者がサイン・捺印しています。では、保護者に頼れない事情がある子どもたちは、どうすればよいのでしょうか。
大人は日々子どもに宿題をしなさいと言いがちですが、渦中の子どもから大人に出された宿題、あなたは解きますか、解けますか。
“第2問
以下の状況で、私がクラスで疎外されない合法的な方法を答えよ。
①私以外のクラスメイトは全員自分の携帯電話で連絡し合っている
②事情があり親とは一緒に暮らしておらず、連絡も取れない。
なお、私はアルバイトをしており、携帯電話料金を支払うことはできる。(高2)”
黒田邦夫さんという大人は、こんなふうに解きました。
【解説】
かつて、児童養護施設で生活する子どもたちは、保証人が“親”ではないことを理由に携帯電話の契約を断られていました。親と一切連絡を取れない子どもは、施設長が保護者を代行せざるを得ないにもかかわらず、複数の携帯電話会社は「保護者」を実親のみに限定していたのです。
2010年、児童養護施設の高校生が契約を断られると、施設長だった黒田さんが立ち上がります。携帯電話会社の担当者に事情を説明、要望書も提出しましたが、認められませんでした。そこで、新聞社等のマスメディアにこの不条理を訴えると、朝日新聞が記事として取り上げてくれました。すると、ワイドショーで取り上げられたり、インターネットで広く拡散されたり、見ず知らずの方が携帯電話会社に抗議してくれたり、議員が民法改正に動いてくれたりと、様々な応援が広がったのです。この動きを受けて、携帯電話会社はルールを変更。児童養護施設で生活する子どもたちでも、施設長を保護者の代理とすることで携帯電話の契約ができるようになりました。
【黒田さんの取り組みのポイント】
・子どもに不条理を我慢させなかった
・携帯電話会社がダメでもあきらめず、マスメディアに訴えた。
・多くの人が現状を理解・共感しやすい伝え方をした
積み残されている宿題を、みんなの力で終わらせる。
子どもからの宿題を解かない大人たちは確かに多いけれど、だからといってあきらめたくない。この夏、あきらめない子どもと、あきらめない大人が集います。
大人が解かない宿題を出す子どもたちと、
解く方法を考える大人が集う!
コエール 2021
日時:2021年7月3日(土)13:30開演
場所:オンライン配信
人知れず苦しんでいる子どもたちに光をあて、その問題を解決するために、すでに行動を起こしている人、行動を起こし始めた人と一緒に考え、アクションを起こすイベントです。
/黒田邦夫さんからの解答例
第2問:しつけという名の暴力をうける子どもからの宿題
平成の時代から解決しない様々な社会課題。
大人は日々子どもに宿題をしなさいと言いがちですが、渦中の子どもから大人に出された宿題、あなたはどう答えますか? 取り組みますか?
“第2問
ぼくはわるいこです。
パパやママに、いつもおこられます。
たたかれたり、けられたりしないようになりたいです。
いいこになるほうほうをおしえてください。(5さい)”
【問題の解説】
虐待の多くは実親から。それでも親を慕う子どもも
増加し続ける虐待、その多くが実親によるものです。しつけの名の下で暴力を受けると、叩かれるのは自分が悪いからだと、子どもは自分を責めてしまうことがあります。やがて暴力はエスカレートし、最悪の場合は虐待死につながりかねず、そうでなくても子どもの体や心に深い傷を残してしまいます。
子育てが難しい社会に
こう聞くと「けしからん親だ」などと思われがちですが、虐待は親だけの問題ではありません。
例えば、人間関係が希薄化し、地域や親せきの協力もなく孤独な子育てをしていたり、相談先にアクセスできなかったり、相談する気力さえなかったり、
不安定な雇用が増え、経済的にも精神的にも余裕がなくなっていたりするなど、虐待増加の背景には社会的な悪条件に追い込まれた人々が増えているとも言えるのです。
「体罰もしつけには必要」と4割が考える社会
さらに、日本の大人の5人に2人は体罰を容認しています。(セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの2021年調査より)「自分も叩かれて立派に育った」「愛の鞭」と肯定的に考える人もまだまだ多いのです。
高祖さんは、体罰・虐待をなくすために、どんなことをしているのでしょう? 活動するにあたってどんな壁にぶつかっているのでしょう?
自分にもできることがあるーそんな風に思えるヒントをお話しいただきます。
積み残されている宿題を、みんなの力で終わらせる。
子どもからの宿題を解かない大人たちは確かに多いけれど、だからといってあきらめたくない。この夏、あきらめない子どもと、あきらめない大人が集います。
大人が解かない宿題を出す子どもたちと、
解く方法を考える大人が集う!
コエール 2021
日時:2021年7月3日(土)13:30開演
場所:オンライン配信
人知れず苦しんでいる子どもたちに光をあて、その問題を解決するために、すでに行動を起こしている人、行動を起こし始めた人と一緒に考え、アクションを起こすイベントです。
第1問:おなかをすかせた子どもからの宿題/
近藤博子さんの解答例
平成の時代から解決しないままになっている「子どもの貧困」の宿題。日本の子どもの貧困率は13.5%に上り、OECD平均12.8%を上回っています。
大人は日々子どもに宿題をしなさいと言いがちですが、渦中の子どもから大人に出された宿題、あなたはどう答えますか? 取り組みますか?
“第1問
ぼくのおかあさんは病気でごはんがつくれません、
きゅうしょくいがいでは
バナナ1本しか食べない日もあります。
おなかぺこぺこです。どうしたらいいですか。(小3)”
適切な相談先を知らない、目の前の子どもの空腹をまずは何とかすることも大切ですし、空腹が常態化しつつある子どもの存在を迅速にキャッチすることや、食べられない状況を根本解決するしくみ作りも大切です。より多くの大人がいくつもの答えを出していく必要がある宿題です。
まだ日本では「子どもの貧困」がクローズアップされておらず、「子ども食堂」という言葉もなかったころのこと。近藤博子さんという大人は、こんな答えを出しました。
【解説】
近藤さんは「困っている子どもに自分ができることをしているだけ。ご近所同士が気遣いあったり、助け合ったりするのはお互いさまだから」と笑います。その後、近藤さんが作った「こども食堂」という言葉が全国に広がり、今では4960箇所に。地域の子どもたちが、地域の大人たちに支えられる土壌が広がっています。
また、2014年1月には、「子どもの貧困対策の推進に関する法律」が施行され、国や行政でも取り組みが進められるようになりました。
【近藤さんの取り組みのポイント】
・ワンコイン(100円でも1円でも!)でご飯が食べられる
・貧困家庭の子どもだけじゃなく、誰でも来られる居場所をつくった
・ボランティアのネットワークが、地域のいろんなお困りごと解決につながっている
積み残されている宿題を、みんなの力で終わらせる。
子どもからの宿題を解かない大人たちは確かに多いけれど、だからといってあきらめたくない。この夏、あきらめない子どもと、あきらめない大人が集います。
大人が解かない宿題を出す子どもたちと、
解く方法を考える大人が集う!
コエール 2021
日時:2021年7月3日(土)13:30開演
場所:オンライン配信
人知れず苦しんでいる子どもたちに光をあて、その問題を解決するために、すでに行動を起こしている人、行動を起こし始めた人と一緒に考え、アクションを起こすイベントです。
近藤博子さんの解答例